これから、新しい戦争が始まる。新しい戦争とは、宗教、文化、資源、食糧、金融などを対立軸とする。しかし、最終的には、道徳戦争、思想戦争となるだろう。アメリカの金融崩壊は道徳崩壊に他ならなかつた。
アメリカの一局支配が終わり、流動化する世界での新しい戦争は、国家間戦争でありながら、価値観別の戦争でもある。日本がそれに勝ち抜くためにはどうしたらよいのか。
著者は、日本は国としての自覚を持つべきである、日本人は覚悟を決めるべき最終地点に来ている、と説く。
昔から戦いの雌雄を決するのは、死をも恐れぬ覚悟だった。新しい戦争に、技術が武器になることは言うまでもない。
だが、技術の奥には、精神がなければならない。其の完成した姿に対して日本では、徳という言葉を与えた。
道徳に裏打ちされた覚悟、すなわち、日本人の芯を日本人は取り戻すべきである。